目が覚めても、寝てるフリするんだ
小学校2年生の夏休みも後半に差し掛かった頃。
息子が「目が覚めても、寝てるフリするんだ」と小さな声で教えてくれました。
起きて何か活動し始めると、また夫が難癖つけて怒り始めるから。
本当は目覚めているのに、そのままじっとしているそうです。
気配を感じると心臓をバクバクさせながら瞼をギュッと閉じ。
居なくなったことを確認した後は、空虚な気持ちで寝室の天井を見つめ。
夕方になるまではお母さんは帰ってこないから逃げ場はない。
そんな空間で息子は過ごしました。
起きて朝ご飯を食べると、かなりの頻度で機嫌の悪い夫のイジメが始まります。
息子はじっと聞きながらも、時折相槌を打ってその場をやり過ごします。
それでも夫の機嫌が直らない時には勝手にエスカレートして、大爆発を起こすのです。
その後はもう悲惨です。
信じられないくらいの長時間のお説教が始まって、お昼はもちろん与えられませんし、正座の足をくずしただけでもヒートアップします。
私が夕方仕事から帰るとまだお説教中だったこともたびたびありました。
人としてどうなのかなと思うのですが、優しい態度で息子の大好きなホットココアを入れた後、例のごとくお説教が始まって、その間は飲むことができないので冷めてしまうと、「お前のせいで飲めなくなった」と言いながら目の前で捨てます。
かといってお説教中に飲もうとすれば、「おめぇ、よくこんな状況で飲めるな?!」と怒鳴ります。
書いていて悲しくなる位、人として終わってますね。
いつも心配で帰る時に連絡を入れていたので、その日に何かあったことがすぐに分かります。
私 (電話をかける)
出ないのですぐに察知して、何とか中断させるために何度も電話をかける。
ずっと出ない時もあれば、何度もかけてようやく出ることもあります。
ようやく出た時の夫の機嫌は最悪です。
夫 「何?!今忙しいんだけど!」
私 「いや、夜ごはん何にしようかなと思って。・・・っていうか何かあった?」
これ以上怒らせないように細心の注意をしながらも探りを入れます。
夫 「・・・。コイツ(息子)が言っても聞かねーから!」
その後はうだうだと愚痴が続くわけですが、私が電話を切らないで長引かせているのには理由があります。
私と話していれば、その間は息子に集中できないからです。
電話に出る時はまだマシで、出ない時もありますし、出た瞬間に切る(嫌がらせ?)時もあります。
何度もかけて、「煩せーな!」との一言で切られたこともありました。
こうなったらもう急がなければなりません。
息継ぎをするのも忘れるほどのスピードで家に向かい、1秒でも早く間に入らなければと焦ります。
夏休みや冬休みは、お昼休みにも電話をかけました。
一緒にいる時間が長いと、やっぱりイジメられる回数が増えるんですね。
息子も、いつしか「長いお休みなんて無ければ良いのに」と言うようになりました。
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