嘘をつくモラ夫

ある日、私が仕事から帰ると息子が正座をした姿勢で怒鳴られていました。

よく見ると、手元には漢字のノートが広げられています。

 

「何回言ったら分かるんだよ!えっ?!」

いつものことですが、まるでチンピラみたいな言い方です。

 

息子はカチコチに固まってしまって動くことができません。

旦那はそんな息子を更に責めます。

「やる気がねーんだろ!止めちまえ!」

 

意を決したように小さな手で鉛筆を持ち、やっとの思いで書き始めても、すぐにまた怒鳴られて手を叩かれます。

「持ち方が違うって言ってんだろ!」

正直言って、ルーペでも使って見ないと分からない位の違いなんです。

 

その後も、「姿勢が悪い!」と背中や頭を叩かれ。

ずっとそばで確認していたのですが、姿勢が曲がっていると言っても正直微妙・・・です。

真っすぐと言えばそう見えないこともない、という位の。

 

鉛筆の持ち方も姿勢もやっとモラ夫のお眼鏡にかなったのか、ようやく2~3分は静かになりました。

でも次の瞬間また、今度は「手を置く位置がおかしい」と手を叩き、とうとう息子はしゃくり上げて泣き出してしまいました。

そうなると、もう字を書くどころではありません。

 

まだ低学年ですから、思うような字を書けないことも多いはずです。

でも、少しずつ書けるようになれば良いので、大した問題ではないでしょう?

 

息子が泣きやむまではモラ夫も大人しくなるだろうと思って見守っていましたが、泣きじゃくる息子に

「お前は何度言ってもだめなんだよ!」

「やる気があるのかって聞いてんだよ!」

「泣くと余計書けなくなるっていつも言ってんだろ!」

とまくしたて、息子の衣服の首あたりを掴んで持ちあげました。

 

私はもう黙って居られなくなり、旦那に

「叩くのは違うんじゃない?」

と言って止めようとしました。

心臓はバクバクしていましたが、一生懸命冷静に振る舞いました。

 

すると旦那は完全に据わった目で私をにらみつけ、

「てめぇ、いつも見てもいない癖に口出すんじゃねーよ!」

と言い、

「じゃあ、どうしたらコイツができるようになるか案を出せよ!」

と詰め寄りました。

 

こうなるともう話になりません。

旦那は議論上等と日頃から公言していますので、どうせこちらが何を言った所で却下され、挙句の果てには「案もない癖に否定だけしてきやがって」となります。

 

この日は揉めに揉めて、私は耐えられなくなり

「いつも暴力振るってるけど、良いと思ってるわけ」

と旦那に逆に詰め寄りました。

 

そうしたら、旦那は素知らぬ顔で

「暴力っつっても時々手とか頭を軽く(←ウソ)パチンとやる位で・・・」

と言いました。

私はそんなウソにだまされるもんかという気持ちで

「蹴ったりもしてるよね。こんなに体格差があるのに危ないとは思わないの?」

と言いました。

そうしたら、平然と嘘をつくんです。

「蹴ったことなんて一度もない」と。

 

酷い勢いで蹴られた時には耳の後ろがアザになって腫れたりしているんです。

まさか、それを本当に覚えてないの?

それともウソをついているの?

 

私は怖くなって思わず息子をギュッと抱きしめました。

 

こうやって息子が叩かれているのを見るだけで私の内臓はシクシクと痛み、旦那への怒りが溜まっていきます。

息子もモラ夫を見るだけで拒絶反応が出ているようですが、上手くそれを隠します。

だから、誰にも気付かれない。

私以外には。

 

私が息子をかばったことで更にモラ夫は激高し、怒鳴ってその辺に置いてあるものに当たり散らしました。

私たちは怖くて怖くて、ただひたすら早くこの時間が過ぎて欲しいと願いました。

結局その後数日間は二人とも無視されて、不機嫌な態度で無言の圧力をかけられ、息をするのも気を使うような生活を送ることになりました。

 

もっと問題になるのはここからです。

蹴ったことを私に知られてしまい、モラ夫は息子に「お前、チクッただろ!」と責めたそうです。

それからかなりの長い間、息子への執拗な嫌がらせや否定が続きました。

やってる方もよく気が滅入らないね、という位の。

 

モラ夫は結局息子を認めることができなかったんです。

最後まで。

 

これはまだ本格的に別居を考える前のことでしたが、少しずつ「私が耐えれば」というのは違うんじゃないかと感じてきた頃の話です。

 

 

  

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