誰にも言えない「助けて」という心の叫び
夫が声を荒げ始めると、いつも私たちは耳を塞ぎました。
そのまま聞いていたら、耳の奥がツーンとするような声で叫ぶからです。
息子を守るようにしながら夫に背を向ける私。
小さく小さく丸くなる息子。
こんな声をご近所さんに聞かれたら変な目で見られるんじゃないか、などと思いながらいよいよヒートアップしてきたら慌てて窓を閉めます。
でもこれって逆効果で、夫は閉鎖された空間が出来上がることで更に声を大きくするのです。
議論が始まると夫はイキイキとして、いい加減眠くなってきた私に延々とまくし立ててきます。
これは決して議論などではなく、洗脳に近いのではないでしょうか。
夜中まで夫の考えに同意するまで続くので、寝不足で出勤することもよくありました。
最後は恐いのと面倒くさいのとで納得したようなフリをしてしまうのですが、こちらが折れた後は気持ち悪いくらいに優しくなることも多々ありました。
そのままスキンシップを求めてくることも・・・。
でも、私の方は既に夫に嫌悪感しかありませんでしたので、触れられるのも気持ちが悪い。
いつもそういう雰囲気にならないように気を使って、気を使って過ごしていました。
こういう時、部屋が狭いって便利ですね。
息子がすぐそばで寝てますからね。
週に2回とか3回とか、そういう修羅場が襲ってくる我が家はとても平和といえる環境ではありませんでした。
だから周りの家を見ると羨ましくて羨ましくて仕方がなくて。
でも、自分が悪いと思って親に相談することもできません。
ある日、仕事の帰りに朝の修羅場を思い出したら出勤途中にも関わらず涙が止まらなくなってしまって。
一生懸命隠そうとしたり、目をこするフリをして洋服の袖で涙をぬぐったけれど、鼻水をすする音できっとバレバレだったでしょうね。
一瞬、向かいに座ったサラリーマンの人と目が合いましたが、見て見ぬフリをしてくれました。
感謝です。
そんなことが続き、もういよいよ駄目だと思って携帯を手に取りました。
お母さんに相談しよう。
通話履歴からお母さんを選択して、あとは通話ボタンを押すだけというところで、いつも固まってしまいます。
話したらお母さんまで悲しませることになってしまう。
でも今の状況は既に私だけが我慢していれば収まるという段階ではない。
むしろ、息子の方が痛めつけられて、もう限界はすぐそこ。
携帯を手にとっては戻すというのを日々繰り返して。
結局は逃げ出すあの日までお母さんに打ち明けることができませんでした。
あの日、いきなり打ち明けられたお母さんはびっくりしたことでしょうね。
もう家に戻れない状況で連絡されてもね。。。
あの日のことを思い出す時は決まって頭痛がしたりめまいがしたりと体調が悪くなるのですが、近々必ず書きたいと思います。
記録として残しておくという意味もありますが、自分の決断が間違っていなかったと再確認するために。
あの日は最大級の修羅場で、逃げ出す私の手足は震えていました。
息子も小さく震えて足が固まってしまい、玄関から出るまでは生きた心地がしませんでした。
だけど、そんな日があった私たちでも今は元気に穏やかに過ごせています。
今辛い状況にある人たちは、どうか勇気を出してください。
そしていつか心休まる日が訪れますように。
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