続 監視カメラ探しが夫にバレた!

 気配を感じて恐る恐る振り向くと、能面のような顔で仁王立ちしている夫が目の前に!!!!!

 

もうこの時の驚きは、言葉では言い表せません。

心臓はドキドキを通り越してバクバク鳴り、言い訳をしようとしても言葉が出てこず。

 

「これ何?」

明らかに怒ってると分かる声で更に身が縮み上がります。

 

「・・・ちょっと会社の人に頼まれちゃってさ」

(何でこんなこと言っちゃったかな。もう少し上手い言い訳があっただろうに)

 

その後しばし無言が続き、氷のような冷たい視線を私に向けたまま何も言いません。

この無言が非常に怖いっ!!!

 

沈黙に耐え切れず、私の方からペラペラと言い訳を始めてしまいました。

「ほら、会社の人って言ってもプライバシーもあるからさ。聞かれてもあんまり色々と説明できないから、それなら一人で探した方が良いと思って。一人の時間を使って調べてたんだ」

 

言えば言うほど嘘っぽく聞こえてしまう。

しかも、小心者なので早口になっちゃうし。

 

そんな私の様子を見て、嘘をついているであろうことを確信する夫。

もうこの時点でバレてはいるでしょうが、冗談ですってわけにもいきません。

 

「・・・それで? 見つかったの?」

怒っている&バカにしたような言い方でパソコンの画面をのぞき込んでくる夫。

私は思わず体をのけ反らせて避けてしまいました。

 

この頃、既に夫に触れられることに苦痛を感じていました。

しかも怒っている状態なのですから、本能的に避けたいと思うのは当然です。

 

その様子を見て更に夫は激高し、舌打ちをしながらソファーを思い切り殴るとキッチンの方に行ってしまいました。

離れていく様子を確認しながら少し安堵しましたが、今からが大変だということは火を見るよりも明らかです。

 

その夜は眠れずにずっと明日からの接し方をどうしようかと考えていましたが、結局良い案は浮かばず。

 

朝になり明らかに不機嫌な夫に一応「おはよう」と声をかけても、完全にスルーされ。

そこから長い長い無視の期間が始まります。

 

無視をされるだけならまだ良いのですが、私がやることなすこと全て気に入らないのが、舌打ちをしたり聞こえるように文句を言ったりします。

 

時々はドスのきいた声で

「ったく、いい加減にしろよ!」

「ふざけやがって!」

みたいなことを言うので、終始ビクビクして過ごしました。

 

いつもは私と息子とセットで無視されますが、この時は私だけです。

せめて息子には被害が及ばなくて良かった、と思っていたのですが、やっぱりモラハラ夫はモラハラ夫です。

 

いつもは言わないようなことに対しても叱りつけて、学校から帰った後は肩身の狭い思いをしていたようです。

 

窮地に追い込まれた状態で、どうやって準備を進めるべきなのか。

絶望にも似た気持ちを抱えながら、まだ誰にも相談できずにいる頃のことです。

 

実家から電話がかかってくると、つとめて明るく振る舞って「元気だよ」というアピールをしていましたが、限界に近づいていました。

電話を切った後はいつも涙がダーッと出て来て、それから深いため息をつきます。

 

何でうちだけ、こんな風なんだろう。

周りの人は幸せそうなのに。

 

段々と精神的に追い詰められて、通勤の電車の中でも涙が止まらなかったり、ぼーっと歩いていて赤信号なのに車道の真ん中まで進んでしまったこともありました。

 

いびつな生活は長くは続かない。

どちらかが潰れるか離れるしかないんだ。 

 

 

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